社内ポータルは、DXの前に「どこを見ればいいか」を決める場所
「最新版の資料、どれですか?」
「その説明、前にもした気がする」
「結局、誰に聞けばわかるんですか?」
現場でこういう会話が増えているなら、いきなり大きなDXを考える前に、社内ポータルを作る価値があります。
社内ポータルというと、少し大げさに聞こえるかもしれません。でも、小さな会社や店舗にとっての社内ポータルは、立派なシステムではなく「まずここを見ればいい」という入口です。
私が飲食の現場にいた時も、情報はあちこちに散らばっていました。紙のシフト表、口頭で伝えた注意点、冷蔵庫に貼ったメモ、誰かのスマホにだけ残っている写真。忙しい時ほど、情報は整理されずに流れていきます。
だからこそ、現場には「情報の置き場」が必要です。
DXというより、まずは情報迷子を減らす
DXという言葉は、少し強すぎます。
大きな会社の大規模システム、難しいツール、専門家が作る仕組み。そんなイメージを持つ人も多いと思います。
でも、小さな現場で最初に必要なのは、もっと手前です。
- よく使う資料がすぐ見つかる
- 新人さんが同じ質問で止まらない
- 変更したルールが一か所で確認できる
- スマホからでも確認できる
- 店長や責任者の頭の中だけに情報が残らない
これだけでも、現場はかなり楽になります。
Googleサイトを使えば、専門的なWeb制作の知識がなくても、こうした入口を作れます。Googleドライブの資料、Googleドキュメントのマニュアル、Googleフォームの申請や報告、カレンダーの予定などを、ひとつのページにまとめられます。
社内ポータルに置くもの
最初から全部を置こうとすると止まります。
まずは、現場でよく聞かれるものから置けば十分です。
たとえば、こんなものです。
- よく使うマニュアル
- シフトや予約に関するルール
- お客様対応の基本文
- 申請フォーム
- よくある質問
- 新人さんに最初に見てほしい資料
- Googleドライブ内の重要フォルダへのリンク
- 業務で使うGoogleドキュメント
ポイントは、情報を増やすことではありません。
「どこを見ればいいか」を決めることです。
情報が多い会社ほど、探す時間が増えます。だから、社内ポータルは資料置き場というより、迷わないための案内板として考えると作りやすくなります。
作っただけでは使われない
社内ポータルでよくある失敗は、作って満足してしまうことです。
ページはできた。
リンクも貼った。
でも、誰も見ない。
これは珍しくありません。
使ってもらうには、日常業務の中にポータルを見る理由を作る必要があります。
たとえば、朝礼で「今日の変更点はポータルに入れました」と伝える。新人教育では最初にポータルを開く。よくある質問を受けたら、口頭で答えるだけでなく、ポータル内の該当ページも更新する。
こうして少しずつ、「困ったらここを見る」が現場に染みていきます。
AI活用の土台にもなる
社内ポータルは、AI活用の前段階としても重要です。
AIに社内のことを相談したいと思っても、そもそも社内情報が散らかっていたら、AIに渡す材料がありません。
GoogleドキュメントやGoogleドライブ、Googleサイトに情報がまとまっていると、あとからAIに渡す前提資料も作りやすくなります。
つまり、社内ポータルは単なるリンク集ではありません。
人が迷わないための入口であり、AIに仕事を手伝ってもらうための土台にもなります。
小さく作って、使いながら育てる
最初から完璧なポータルを作る必要はありません。
まずは、よく使うリンクを10個置くだけでもいいです。
マニュアルを3本だけ置くのでもいいです。
「新人さんが最初に見るページ」だけ作るのでもいいです。
大事なのは、作って終わりにしないこと。
現場で使いながら、足りないものを足していくことです。
小さな会社のDXは、派手なツール導入ではなく、こうした「探す・迷う・止まる」を減らすところから始まります。
Google Workspaceと社内ポータルを使った現場整備の全体像は、こちらにまとめています。
AIや業務整理まで含めて相談したい場合は、こちらもご覧ください。
社内ポータルを作る前に
まずは「どこに何を置くか」を一緒に整理します
社内ポータルは、きれいなページを作ることよりも、探す・迷う・止まる時間を減らすことが目的です。今の資料、マニュアル、リンク、担当者の頭の中にある情報を、使える入口へ整えるところから伴走できます。
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