今でこそ「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が浸透していますが、 私自身がそれを実感するようになったのは、実は「DXをやろう」と思ったわけではありません。 現場での毎日の非効率に直面し、それを少しでも楽にしたい、そんな思いから始まったものでした。
20数年前、時代はまだADSL
今から20数年前──ちょうどインターネットが少しずつ身近になってきた頃。
当時はまだISDNやADSLといった回線が主流で、スマホもSNSもなく、仕事でコンピューターを使うのは徐々に一般的になりつつある時代でした。
とはいえ、飲食の現場ではパソコンを使って業務を行うというのは、あまり一般的ではありませんでした。
属人化の極み「ちょうどよくなるまで」
特に驚いたのは、マニュアルのなさ。特に調理業務においてそれは顕著でした。
「これ、いつまで焼きますか?」と聞くと「ちょうどよくなるまで」と返ってくる。
その「ちょうどいい」が分からないから、探りながらやるしかない……。属人化の塊のような現場でした。
まずはPCで集計を
そんな中で私が最初に取り組んだのが、集計業務のPC化でした。
その次は原価計算。手書きのノートでは、仕入れ値の変更やレシピの改訂に追いつかず、情報はあちこちに分散。
ノートが1冊終わると次のノートへ。でも、記録が更新されていないまま重複していたり、どのノートに何があるのか分からない。
結局、探すのに時間がかかっていました。
Excelの限界
Excelにすれば改善すると思っていたけれど、シートが増えれば見づらくなり、ファイルが増えれば探しづらくなり、 結局「どれが最新?」という問題は残ったまま。
原価計算では、同じ材料(塩や醤油など)を何度も計算。しかも手打ちで入力していたので、面倒で仕方がない。
ちょっとずつ、便利に
そんな中で「これ、なんとかならないかな?」と考え始め、ドロップダウンリストやVLOOKUPを覚えていきました。
でも、周囲はアナログ文化が根強く、「そんなことに時間を使うな」という空気もあって、なかなか広がりませんでした。
それが今で言うDXだった
当時は「仕組み化」とか「業務効率化」とか、そういう言葉さえ意識していませんでした。
ただ、「今ここにいる人が、少しでも楽に働けるようにしたい」
それだけを考えて行動していました。それが今思えば「DX」だったんだな、と気づいたのはずっと後のことです。
もっと詳しく知りたい方は、noteで当時の体験や工夫、そして今に至るまでの試行錯誤を綴っています。
よろしければ、ぜひ読んでみてください。